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矯正歯科

矯正歯科について

矯正を始めるには年齢を問わず何歳からでも可能ですが、子どもと大人では治療にかかる時間やリスクが大きく変わります。
子どもの骨は成長途中のため、その成長に合わせて自然に治療ができ、歯を抜かないで治せる症状もあります。しかし、大人になると骨の成長は止まってしまうので、骨の形を根本から調整しなければならない場合も出てきます。また、矯正にともなう抜歯をしなければならないケースも多くあり、それだけかかる費用と治療期間も増えてしまいます。
子どものころに矯正をしておいた方が良い理由は他にもありますが、大人になってから矯正を行う必要がなくなるという点は大きいです。

矯正する時の注意

小児矯正を始めるにも、いつぐらいから始めたらいいか分からないと思います。
子どもの矯正は、あごの骨が成長する 6~12歳までの間に行うのが有効だと言われています。この時期に矯正を行うと良い理由は、骨が成長途中のため上あごと下あごの大きなバランスや、歯とあごの大きさのバランスがある程度コントロールできるからです。骨格的に問題がある場合は 4~5歳で、歯並びが気になる場合は 8~9歳を目処に、一度検診を受けましょう。

小児矯正について気を付けてほしいこと

  • 矯正装置をつけることにより、正しいブラッシングができていないと虫歯になりやすくなります。
  • 矯正装置は患者様本人に付けてもらうものが多いので、矯正に対し協力的な姿勢が必要となります。
  • 小児矯正は、あごの成長が安定するまで行う必要があるので、治療期間が長くなる場合があります。
  • 矯正装置を装着している間は、コンプレックスにならないように常に理解の姿勢を見せてあげてください。
    ただ最近では、矯正治療を受けられる子どもも多く、むしろ当たり前の時代です。できれば小学校中学年ぐらいで始められたら、特に問題ないかと思われます。

早期矯正治療について

近年、歯並びや噛み合わせの異常が顎関節や全身にまで悪影響を及ぼすことが分かってきました。その異常をよく噛める正常な形に治す方法として、成長発育の盛んな歯の生え変わりが進む時期に、歯の生え方や顎の成長などをコントロールして完成に導く矯正治療法があります。永久歯列期から始める従来の矯正法に比べると、早期に始めるこの方法の利点は、

  • 小臼歯を抜く割合が少なくなること
  • 歯の根の吸収が起こりにくいこと
  • 口元をより綺麗に仕上げられること

などです。

正しい形に完成した子どもの歯並びや噛み合わせは、本人とおうちの方と歯科医師が力を合わせて創作した芸術とも言えましょう。ですから、途中で辛い時や苦しい時もあるかもしれませんが、三者が一体となってハードルをひとつひとつ超えていくことによって最良の結果が得られます。こうして仕上がった歯並びや噛み合わせは、子どもに最高のハッピースマイルを与え、さらに一生の健康を支える強い味方にもなってくれるはずです。

使用する矯正装置のご紹介

通常の矯正治療では、歯一本一本にブラケット(ボタンのようなもの)を接着し、そこにワイヤーを通して力を加えることで、歯を動かしていきます。
ブラケットは、一般的なメタル、目立ちにくい透明なセラミックをご用意しております。

メタルブラケット

丈夫で価格もリーズナブル

歯の表面に金属性のブラケットを接着する、一般矯正(唇側矯正、頬側矯正)に使用されるもっともオーソドックスな装置です。

メタルブラケット

メリット

  • 金属製のため薄くて丈夫であり、歯にかける力の調整がしやすい。
  • 多くの不正咬合の症例に対応できる。
  • 他の装置に比べて安価なため、治療費を抑えられる。
  • 金属部分に汚れがつくと曇りですぐに分かり、歯ブラシによるお手入れが比較的簡単。

デメリット

  • 銀色のブラケットが目立ち、審美的に劣る。

デメリットへの対応策

  • 矯正器具をあえて“アクセサリー”として楽しむ。
  • 色付きのモジュール結紮でカラーコーディネーションを楽しむ。

セラミックブラケット

透明で目立ちにくい

メタルブラケットの「審美的に劣る」という欠点を補うために作られたブラケットです。変色せず、自然な歯の色に近いセラミックを使うことで、金属のブラケットに比べて目立ちにくくなっています。金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心してお使いいただけます。

セラミックブラケット

メリット

  • メタルブラケット同様、多くの症例に対応できる。
  • 装置が透明なセラミックでできているため、目立ちにくい。
  • 非金属性ブラケットのため、金属アレルギーの方でも使用可能。

デメリット

  • メタルブラケットに比べ、費用はやや高い。
  • メタルブラケットより多少強度が弱く、壊れやすい。
  • メタルブラケットより治療期間が長くなる場合がある。

デメリットへの対応策

  • 歯が削られないようにブラケットのポジション(接着させる位置)を工夫し、ある程度治療が進んだ時に良い位置に付け替える。
  • ブラケットの除去時には、衝撃や痛みが出にくいよう注意をしながら除去を行う。

プラスティックブラケット

白くて目立ちにくい

メタルブラケットの審美的に劣るという欠点を補うために作られたブラケットです。歯を傷つけにくく、他のブラケットよりも比較的安価でご利用いただけます。

プラスティックブラケット

メリット

  • 白くて目立ちにくい

デメリット

  • 着色しやすく、摩耗しやすい。
  • 摩耗が激しい場合、ブラケットのつけ直しを行わないとならない。
  • ブラケットのつけ直しを何度も行うと、治療期間が延びる可能性がある。