予防歯科
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歯周病について
歯周病とは
歯周病は、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが破壊される病気で、以前まで歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました。
出血をともないますが痛みは無く、症状が進行すると歯肉の中にある歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて、膿が出たり歯がグラグラしてきます。
この時期になると、やっと痛みや腫れをともないます。
そして最後には歯が抜けてしまうのです。
初期の段階では虫歯のように歯に穴があいたり、痛くなったりといったはっきりとした症状が現れにくく、かなり進行しないと、痛みや腫れと言う自覚症状が現れません。
さらに、日本人には歯の定期検診を受ける習慣があまり無いため、早期発見がしづらいです。また、歯周病を確実に治療できる歯科医が残念ながら非常に少ないです。
一生自分の歯で噛むためには、虫歯の予防と同時に歯周病の予防と適切な治療が大切なのです。
現在では、歯周病は予防でき治療も可能です。大切なのは 予防、診断、治療、そしてメンテナンスです。
この十数年の間に、歯周治療は目覚ましい進歩を遂げました。以前は「不治の病」とさえ言われてきた歯周病も、現在では進行を阻止でき、健康を取り戻せるのです。
歯周病の原因は歯垢ですので、それを
溜めない、増やさないことが基本です。
- 正しいブラッシングで毎日歯磨きを行うこと
- 歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておくこと
- 歯肉の中まで入っている歯石を完全に取り除き、さらに根の表面を滑らかにして炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去すること
- 傷んだ歯肉、骨を治療して健康に近い歯肉にすること
- 健康の保持のため歯科衛生士による専門的なクリーニングなどのメンテナンスを定期的に受けること
歯周病の恐ろしい点は、初期・中期には痛みをあまり感じることがなく症状がどんどん進んでしまうことです。痛みや腫れの症状が出てくるのは末期になってからで、それまでは ほとんど自覚症状がありません。これがこの病気の最大の特徴で、また一番恐いところです。
歯周病の進行
健康な歯肉
歯肉の色 | 薄いピンク色 |
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歯肉の形態 | 歯と歯の間に入り込んで弾力があり、引き締まっている。ブラッシングでは出血しない。 |
歯肉炎
歯肉の色 | 赤みを帯びる。 |
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歯肉の形態 | 歯と歯の間の歯肉が丸みを帯び膨らんでいる。ブラッシングで出血する。 |
歯周炎
歯肉の色 | 赤紫色 |
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歯肉の形態 | 歯と接している歯肉がさらにぶよぶよと腫れ、退縮する。ブラッシングで出血や膿が出る。 |
歯周病の原因と特徴
お口の中にはおよそ400種類の細菌が住んでいます。
これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。
これを歯垢と言います。歯垢1mgの中には10億個の細菌がバイオフィルムが住みついていると言われ、虫歯や歯周病をひき起こします。
その中で歯周病を引き起こす細菌は、ポルフィロモナス・ジンジバリス、プレボテーラ・インターメディア、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンスなど10種類以上が分かっています。
また歯垢は粘着性が強く、うがいをした程度では落ちません。
この歯垢の中で細菌が歯肉に炎症を引き起こし、やがては歯を支えている骨を溶かすのです。
さらに、歯垢は取り除かれなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。
その中や周りにさらに細菌が入り込み毒素を出し続けると、もはやブラッシングなどでは取り除けません。
正しいブラッシングを身につけ、効果的に歯垢を取り除きましょう。
全身疾患
歯周病はさまざまな全身疾患のリスクになります。
歯や歯ぐきの健康はお口の中だけでなく全身と関係しています。
お口の中には何百種類という細菌が生息していますが、口から体の中に入り込むと、さまざまな病気を引き起こすことが知られています。
たとえば心臓病、肺炎、糖尿病、早産などです。
歯周病は歯周病菌のかたまりである歯垢や、歯石による歯ぐきの炎症ですが、たかがお口の病気とあなどってはいけません。
歯と歯ぐきの健康維持は全身の健康に繋がっているのです。
肺炎
歯周病菌が肺に感染し、肺炎になる可能性があります。
心臓病
重症になると歯周病菌による炎症から血栓(血の固まり)ができやすくなるため、動脈硬化を招き心筋梗塞や狭心症などを引き起こすことがあります。また心臓の内側にある心内膜の炎症を引き起こし、細菌性心内膜炎になる場合もあります。
糖尿病
歯周病が糖尿病を引き起こすだけでなく、糖尿病の患者さんが歯周病にかかっていると血糖のコントロールが難しくなり、さらに悪化してしまう可能性があります。
早産
歯周病菌による口腔内の炎症が胎児の成長に影響し、早産を引き起こす可能性があります。歯周病の妊婦は、歯周病でない妊婦と比べて、早産や未熟児を出産する確立が7倍にもなると言われています。
具体的な予防について
ブラッシング
歯の予防で重要なのは、
日々のブラッシングです。
歯が綺麗に磨けていれば、虫歯になる確率は大きく下がります。
しかしたった少しの油断や慢心が、虫歯菌の繁殖を引き起こしてしまいます
当院のブラッシング指導では磨き残しやすい部分を分析して、効果的なブラッシングをご案内いたします。
無駄なく丁寧なブラッシングにより、歯垢や歯石を除去し清潔な歯を保ちましょう。
フッ素
高濃度フッ素を歯に塗りこみます。
フッ素は歯の質を強くし、虫歯になりにくくさせます。
もちろんフッ素を塗ったからと言って、虫歯にならなくなる、歯磨きをしなくてもいいわけではありません。
毎日の歯磨き、正しいブラッシングは必要です。
ただ患者様の中には、お仕事上、歯を綺麗に保ちたいと考える方やスポーツをしていて糖分を含んだスポーツドリンクを多く摂取する方、ご病気やお怪我によって偏食をせざるを得ない方など、様々な事情があります。
ブラッシングに加えて、フッ素塗布によって患者様の美しい歯を守ります。
フロッシング指導
虫歯や歯周病の予防は、ブラッシングだけでは完璧ではありません。
歯の隙間にあるプラークもしっかりと除去しないと、虫歯や口臭の原因となります。
正しいフロッシングで歯を清潔に保ち、より綺麗な歯にしましょう。
お口の健康手帳
当院では初診の患者様に、お口の診察をした結果を、
患者様各個人の虫歯診断書、歯周診断書としてお渡ししています。
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe Reader」が必要となります。
お持ちでない場合は、お手数ではございますが右記バナーをクリックいただき、最新版の「Adobe Reader」をダウンロード・インストールしてください。
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虫歯のない元気な子どもたち
カムカムクラブ
カムカムクラブは、1~12歳までのお子さんを対象にした、虫歯の予防を目的とした検診制度です。お子さまの将来の歯のために、「虫歯ができてから治す」から「虫歯ができないようにする」という考え方に変えましょう。
自分の子どもが歯医者さんで麻酔を受け、歯を削られている姿を見て、思わず目をそむけ涙ぐんでしまう保護者の方も多いと思います。また、自分が歯のことで苦労したので、子どもにはそういう思いをさせたくないと感じているお母さん方も多いでしょう。子どもに虫歯を作りたくないという保護者の方がほとんどある一方、作らない自信をお持ちの方は少数ですので、私たちは皆様と一緒になって虫歯予防をサポートいたします。
できてしまった虫歯は仕方ないですが、今後新しい虫歯を作らないように12歳で虫歯ゼロを目指しましょう。
歯は削るとどうしても弱くなってしまいます。つらい思いをしてせっかく治した歯も、いつかは再治療を繰り返しながら20~40年後にはなくなってしまうのを見てきました。歯の大切さに気付いた時には取り返しのつかないことになっていないように、お子さんの歯を守ってあげることが大切です。
虫歯ができる前にとにかく予防が第一、虫歯ができにくいお口の環境を作ることが重要です。
歯磨きだけでは虫歯の予防はできません。と聞くと、虫歯予防は難しいように思われますが、実は虫歯予防の方法論は確立しています。
それは、
- フッ素洗口(フッ素塗布)
- 定期検診を受け、プロのクリーニングとフッ素塗布を受ける
- 間食の取り方を学ぶ
- シーラント(予防填塞)
これを3ヶ月ごとに行っていただくことが、カムカムクラブの活動となります。
ご興味をお持ちの方は、当院にご来院された際にお尋ねください。
大人もウェルカム!ウェルカムクラブ
慢性疾患である歯周病は、メンテナンス、定期検診を怠ると炎症が再発しやすい病気です。
ウェルカムクラブはそんな大人の方も、お子さんと一緒に3~6ヶ月ごとにお口をチェックして健康を維持できるシステム倶楽部です。
入会のご案内
- 特典
- 入会金不要
- フッ素塗布(3ヶ月ごと、年4回無料)
12歳でカリエスフリー(虫歯ゼロ)100%を目指して!
お友だちと一緒に入会しよう
- 入会金は不要
- 虫歯の有無にかからわず、乳児から学童時まで入会可能
- ご予約は3ヶ月ごとにメールまたはハガキにてご連絡
原則的にはすべて保険の範囲内で行います。治療費は健康保険の一部負担金額です。(もしくは月600円)